自分自身の限られた範囲の体験ではありますが、アメリカは日本と比べれば、音楽を演奏できる機会は多いものの、一般的には労働条件は厳しいと思います。
ライブハウス(Venueと呼ばれてます)に来るお客さんの年齢層は広く、レストランの様なところで土・日曜にバンドを入れてるお店もあり、演奏できる場所は豊富です。
但し、ミュージシャンにとっての労働条件は厳しいです。
イメージとしては、「車で沢山の機材を運んで長時間のステージをこなして、疲労が蓄積する割には手取りが少ない」訳です。
これを長期間繰り返すと重いでしょう?
皆何とか手取りを増やそうと、ステージの間には、TシャツやCDを売ったりしてます。勿論、買った人にはサインの特典付きです。お店でミュージックチャージを取らない場合は、お客さん一人一人を回ってチップを集めます。もう今夜の仕事は終わりだろうと思ってると、お客さんが入ってきて、「もう少し続けるぞ!」っと深夜2時過ぎにバンマスが言い出したりする訳です。
ドサ回り(Roadと呼ばれてます)の移動中(移動距離は半端じゃないですよ)、交通事故を起こすことも多いようです。
有名なブルースマンであるB.B. Kingの自伝に、Roadの大変さ・楽しさが切々と書かれてます。彼ぐらい有名になれば、演奏時間も短くギャラも多いフェスティバルの仕事が選べますが、なかなかそこまで出来るミュージシャンは少なそうです。
随分昔の話ですが、京都でステージが終わった後お店の人から、「悪いネー。今日は3,000円です」と言われて、お客さんの入りが悪かったのでギャラが3,000円なのかと思ったら、3,000円払わされたことがあります。バンドのメンバーの飲み代がギャラを超えてたんです。皆随分飲んどったなぁ……
日米共に芸の道は厳しいです。