nobu_bob_talk 2 アメリカのミュージシャンの生活の巻


アメリカのバンドマン達の舞台裏を覗いてみると……

自分自身の限られた範囲の体験ではありますが、アメリカは日本と比べれば、音楽を演奏できる機会は多いものの、一般的には労働条件は厳しいと思います。

ライブハウス(Venueと呼ばれてます)に来るお客さんの年齢層は広く、レストランの様なところで土・日曜にバンドを入れてるお店もあり、演奏できる場所は豊富です。

但し、ミュージシャンにとっての労働条件は厳しいです。


具体的には、
1. 演奏時間が長い(夜9時から深夜2時ごろまで演奏している)
2. PAも含む器材を店に持ち込まなくてはいけない場合が多い
3. ギャラが低い(これは腕次第?)
と言ったことがあります。

イメージとしては、「車で沢山の機材を運んで長時間のステージをこなして、疲労が蓄積する割には手取りが少ない」訳です。

これを長期間繰り返すと重いでしょう?


皆何とか手取りを増やそうと、ステージの間には、TシャツやCDを売ったりしてます。勿論、買った人にはサインの特典付きです。お店でミュージックチャージを取らない場合は、お客さん一人一人を回ってチップを集めます。もう今夜の仕事は終わりだろうと思ってると、お客さんが入ってきて、「もう少し続けるぞ!」っと深夜2時過ぎにバンマスが言い出したりする訳です。





この日も午前3時頃まで演奏してました

ドサ回り(Roadと呼ばれてます)の移動中(移動距離は半端じゃないですよ)、交通事故を起こすことも多いようです。

有名なブルースマンであるB.B. Kingの自伝に、Roadの大変さ・楽しさが切々と書かれてます。彼ぐらい有名になれば、演奏時間も短くギャラも多いフェスティバルの仕事が選べますが、なかなかそこまで出来るミュージシャンは少なそうです。


随分昔の話ですが、京都でステージが終わった後お店の人から、「悪いネー。今日は3,000円です」と言われて、お客さんの入りが悪かったのでギャラが3,000円なのかと思ったら、3,000円払わされたことがあります。バンドのメンバーの飲み代がギャラを超えてたんです。皆随分飲んどったなぁ……


日米共に芸の道は厳しいです。