97年の秋からNYで生活していますが、色んなコンサートを見てきました。
最初に紹介するのはハーモニカではなくて、99年の9月に見たSteel-drumオーケストラコンテストの話です。Steel-drumは様々な形に変形させたドラム缶の底を叩いて魅力的な音色を出すカリブで発明された楽器です。勿論、一人で演奏することもありますが、沢山のプレーヤーが集まって100以上のSteel-drumを演奏するオーケストラ形式もポピュラーです。
NYのBrooklynには中米からの移民のコミュニティーがあるのですが、フェスティバルの一環でSteel-drumオーケストラのコンテストが開催されるとの新聞記事があったので、早速行ってみました。Steel-drum発祥の地で、カリブにあるトリニダード ドバコに次ぐ規模とのことなので、期待出来そうな感じでした。新聞では、参加者は家族や仕事をそっちのけでコンテストに賭けているとか大袈裟なことが書いてあって、ますますその気にさせてくれます。
地下鉄を降りて会場となっている広場に向かいましたが、まぁ、地元のお祭りです。
掘っ建て小屋みたいなボックスオフィスで金網越しにチケットを買って中へ入ると、カリビアンの世界です。
全部で10以上のグループが出演しますが、中には100名ぐらいのオーケストラもあって凄い迫力です。コンテストなので1グループにつき1曲しか演奏できないのですが、それだけに皆気合いが入っています。ステージの横でリハーサルをしているグループのなかには、小学生ぐらいの子供もいますが、すっかりミュージシャンの顔つきになっています。
コンテストは8時から始まって、途中で退散したのですが、きっと朝まで皆騒いでいるのでしょう。
観客の中の白人の割合は10%以下で、東洋人は僕らだけと言う、ハーレム以上にドサクサな雰囲気でした。
会場を出るとチケットも買えずに会場を取り囲む百人以上の地元People、更にそれを見守る数十人の警官にビクビクしながら地下鉄に乗りました。
うーん、楽しいけど怖かった! とにかく迫力に圧倒されました。
しかし、コンテストの後のパレードでは事故で可哀相にも子供が亡くなったようで、やっぱり危ないみたいです。
(写真は2001年9月に開催されたコンテスト"Panorama”で撮影しました。この雰囲気が午前3時まで続きます!)