nobu_bob_talk 11 ロールモニカの謎の巻


ハーモニカのオルゴールの不思議な世界

Rolmonicaというハーモニカのオルゴールがあるんですが、ここ3年ばかり気になっていました。下の写真のように、ハーモニカの吹き吸い口の近くで穴の空いた紙(ロール)を回転させ、息を送り込んで曲を奏でる一見単純な仕組みのオルゴール(正確には自動演奏楽器)です。

 

誰でも曲が演奏できるハーモニカが売りのようで、1920年代後半にアメリカで生産されていました。所謂アンティークグッズのカテゴリーに入るものみたいで、アメリカのインターネットオークションで結構出品されています。状態にもよりますが、価格は数千円から数万円。そんなに見た目が美しいとかいうものではありませんが、そこそこ人気もあるみたいで、出品されるとそれ程値段が競り上がることはないものの、大抵誰かが落札しています。因みに、ハーモニカグッズのオークションは入札者ゼロと言うのも、決して珍しくはありませんネ。

ハーモニカ関連グッズでもあり、どんなものか気になっていましたので、先日、入札に参加し、あっさり落札しました。売主さんによれば、遺産処分の中の一品とのことです。ケース付き(ここがポイント)ですし、ネット上で見て来たRolmonicaの中では状態が良い方だと思います。
品物を受取ると、早速、パッケージから取出しましたが、予想通りの状態だったものの、問題発生です。
ロールをセットして息を吹き込んでも、曲を吹けない、要するに使い方が分らないんです。
何回試してみても、曲の体裁を成さない音しか出ません。 なにかコツがあるに違いないと思いつつ、使用説明書もついていなかったので、取り敢えず諦めていました。

その後、暫く経ってから「オルゴール博物館」の前を偶然通る機会があり、謎が解けるかもしれないと思い中に入ってみました。すると、その博物館にRolmonicaがあったんです! 係りの人にちょっと興奮気味に、「これってどうやって吹くんですか?」と聞いてみました。とても親切なスタッフで、色々調べてくれて、使用説明書のコピーを貰いましたが、きちんと曲が吹けるようにはなりませんでした。

 

博物館では、オルゴールの雑誌(があるんです)のRolmonica関連記事も頂きましたが、その道の巨匠も「なんだかちっともちゃんとした曲が吹けない」としています。オルゴールの世界もかなり奥が深い様で、色々検証しているみたいですが、Rolmonica製作者が意図していたサウンドは分っていないのが現状みたいです。
っと言うよりも、もともと、その程度のものだったのかもしれません。

「誰でも演奏できるハーモニカ」が売りだったものの、ハーモニカプレイヤーにとっては、今のところ、普通のハーモニカの方が簡単に演奏できるのが笑えます。

どなたか、Rolmonicaの名手をご存知でしたら、教えてください!!